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優秀な上司の下では部下が育たない?






優秀な上司のもとでは部下は育たない?





成績や成果を上げている優秀なプレイヤーが上司になった時、必ずしもその人は部下の育成ができるとは限りません。自身が成果をあげることと部下の育成はまた別のことだからです。





たとえば、優秀な成績をおさめた野球選手が名監督になれるかといわれたら、決してそうではありません。プレーヤーとしてのスキルと人材育成のスキルは全くの別物なので、プレーヤーとしての素養がある人に部下をつけたら、部下も同じように育ってくれるだろうという考え方は間違っています。





では一体、優れたプレーヤーの下で部下が育たないのはなぜでしょうか。





それは、自身が優秀だからです。





優秀がゆえに、できない人の気持ちがわからず、どうしてできないのだろうと考えてしまうからです。





部下にとってみれば、優秀な上司の下についていたり同じチームにいたりすると、模倣しようと頑張りはするけれどやがて同じように成果をあげられないことを知って、「あの人だからできるのであって、あの人は自分とは違う」とあきらめてしまうのです。





しかし優秀な上司は、部下たちがそう思っていることに気付いておらず、「なんでやらないのだろう、どうしてできないのだろうか」と考えてしまいます。そもそも、できる人は失敗を恐れずにチャレンジする折れない心や強い気持ちを持っているので、そのような人は例え上司がいなくても自分で伸びていくことができる人です。しかし、そうではない人は、「このやり方でやればできるよ」「失敗を恐れずにまずはやってみて」と言われても、失敗するのが怖いからチャレンジできないのです。そのような部下の気持ちを理解できないと、育成などは難しいでしょう。





部下が育たない理由





部下が育たない理由としては、上司が部下に問題に気付くきっかけや機会を与えていないからです。育成とは一から十まで教えてあげることではありません。適度な距離感を持って、部下が自分で考える時間をつくってあげることが重要です。そのためには、部下が何を考えているのか想像してみることです。自分と同じように考え、同じようなやり方でやれと言うのではなく、相手(部下)の心を知ることが大事です。





自分に自信があって、恐れずに挑戦しようとする人や、失敗したとしてもそれを糧として頑張ろうとするようなメンタルの強い人は意外と少ないものです。仮に上司である自分がそうだったとしても、部下ができないのにはその人なりの原因があるからで、その原因を突き止めてケアしたり、突破できるようにしてあげたりするのが優れたリーダーです。部下に気付きのきっかけをつくってあげて、その人に合ったやり方でできるように導くことがリーダに求められているのです。





部下をダメにする上司の特徴





優秀なプレーヤーである上司の方には耳の痛い話かもしれませんが、部下をダメにする上司(ここでは優秀な上司)には、いくつかの特徴があります。





まず、自己中心的な人です。自分だけが成績が良く、評価されていればいいという考えで、成果を人と分かち合うことができない人です。このような人は、育成=ライバルをつくることだと思っているので、部下を育てようとしないでしょう。





次に、感謝の心が足りない人です。自身がいくら優れたプレーヤーであっても、自身の力だけで成果をあげているわけではありません。部下や周囲の協力があっての成果であり、仕事はチームプレーです。成果や成功を自身の手柄と考えるような人は、良い上司とはいえません。





そして、知識やノウハウを共有したがらない人です。優れたプレーヤーである上司は、自身の持っている知識やノウハウを部下に教えてしまうことによって、自身の成績が下がると懸念する人もいます。しかし、一人のハイパフォーマーがいるだけでは、組織としての成長はありません。知識やノウハウは惜しみなく共有して、強いチームをつくっていくことが結果的には自分にとっても組織にとってもプラスになるのではないでしょうか。





例えば、金融機関などでシステムをつくる場合、内部でやらずに外注することが一般的です。というのも、内部でシステムをつくってしまうとシステムに属人性が生まれてしまうからです。しかし外注にすることで、システムを平等にチームで共有することが可能になります。チームが5人いて、5人で同じように共有できていれば誰か1人が辞めたとしても問題ありませんが、内部の誰か1人がつくっているとその人しかわからない状態になるので、その人が辞めた時に問題が発生してしまいます。優れたプレーヤーが知識やノウハウを共有しないということは、このような危険性を孕んでいるということです。





しかし一方で、本当に優秀な上司がいることも確かで、そのような人はプレーヤーとしてのスキルだけではなくマネジメントのスキルも持っています。優秀な上司が必ずしも育成が下手とは限らないので、どちらも併せ持つことは決して不可能ではないのです。





優秀な上司とは









優秀な上司とは、部下に多くの気付きとそのきっかけを与えられる人です。多くのきっかけを与えるためには、自身に多くの引き出しがあることが重要です。優秀な上司になるまでの道のりには終わりがないので、自分はまだまだと言い聞かせながら努力し続けることができる人が優秀な上司になることができます。





一昔前は、「背中をみて覚えろ」というやり方が通用したので、上司の言うことが100%でした。しかし、時代は令和です。現代は、「部下の個性に合った育成をする」というやり方が主流になってきています。





今の時代はインターネットが発達し、様々な情報が瞬時に手に入ります。正解は一つではないということが部下にはわかっているので、上司の言ったことが絶対ではなく、それよりも検索で出てきたことの方を信用することすらあります。





部下が育たないのは部下側の問題ではなく、自分(上司側)に問題があるのではないかと考えてみてはいかがでしょうか。部下とよく話をして、考え方や生き方を理解し、これからどうしたいというところまで理解しておく必要があります。それらがあってはじめて上司である自分自身がビジョンを語ることができるのではないでしょうか。





部下を育成するために上司に必要なこと





・感謝の心を持つ





周りの人がいるから自分は仕事で成果をあげることができていることに気付く必要があります。一人で仕事をしているわけではないということです。例えば、ジョブマネジメントでは、マネージャー研修の中で感謝に関する映像を見ていただいて、その後で感想を述べていただいたり、感謝の手紙をかいていただいたりしています。押し付けではなく、その人の内から出てくる感謝の気持ちを引き出していくことが大事です。部下がいるから自分がいる、会社があるから自分が働ける、お客さんがいるから自分たちの会社があるということを自覚することが大事です。





・プレーヤーとマネージャーの違いについて理解する





プレーヤーは一人称でできますが、マネージャーとしてのマネジメント業務は多種多様な人たちに動いてもらうことなので、納得感のある言葉で論理的に説明することが重要です。前提として、説明する相手との信頼関係や日常的な心の触れ合いも必要になってきます。理屈的な部分だけではなく感情的な部分の両方が必要ということです。マネジメントの中で、危機感や存在感、達成感や団結力・持続力を伝えていくことができれば部下が育つ環境ができていきます。





上司が持つべきリーダーシップとは





優れた上司には必ずと言っていいほどリーダーシップが備わっています。





私たちジョブマネジメントが考えるリーダーシップは、以下の3つになります。





1:人を支援する





リーダーシップは、我先にと自分を優先するような考えでは発揮できません。





他人の長所を良く理解した上で、良い部分は伸ばし、足りないところは補ってあげる……そのような、「人を支援する心」を持ちあわせていることがリーダーには重要です。





2:敬意を持つ





人を支援する心を持つと同時に、常に相手へ敬意を払う心を持たなくてはなりません。





リーダーと聞くと、考えを相手に伝えて共感させなくてはいけないイメージがあるかもしれませんが、相手を主役に置いて、その人が歩んできた考え方や価値観を理解し、共感してあげる能力も必須です。





3:信頼関係を構築する





人を導くのも支援するのも、周囲との信頼関係がなければ上手くいきません。いくら優れた能力を持っていても、一方的に考えを押し付けるような態度をとっていては聞く耳をもってもらえないでしょう。





上司という立場にあることと、リーダーシップがあることは全くの別物です。「無私(私がない、つまり相手のことを考えること)」という言葉があるように、自分中心に考えず常に周囲を思いやる心がリーダーには大切です。





リーダーシップ研修についてはこちらの記事もご覧ください









まとめ





マネージャーとしてのスキルやリーダーシップは、ある日突然身につくものではありません。優れたプレーヤーであればあるほど、意識改革には時間がかかると思います。しかし、長期的な視点で組織が成長していくためには、一人の突出したハイプレーヤーがいることよりも、個々が力を合わせてチームとして最大限のパフォーマンスを発揮することが大事なのではないでしょうか。





リーダーシップ研修を行っている会社は世の中にたくさんありますが、弊社はどこよりも真剣に社員教育と人材マネジメントに向き合っております。





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