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なぜ守られないの?社内ルールが浸透しない理由






社内ルールには規律や統制としての役割のみならず、会社や組織を円滑に動かし、モチベーションやパフォーマンスに対しても好循環を生み出す働きがあります。





しかし従業員数が多く、経営者が従業員の全員に目を配ることができない組織や従業員数拡大を目指すベンチャー企業などにおいても、ルールというのはなかなか浸透しづらく、管理職の方は頭を悩ませているのではないでしょうか?





そこで今回は、社内ルールが浸透しない理由やその対処法について紹介します。





会社の方針や社内ルールが定着しないのはなぜ?





作った側・ルール自体に原因がある場合





まず見直すべきはルールを作った側、ルール自体にある問題です。





よく起こりがちなのは以下のようなケースです。





  • ①会社の方針、仕組みやルールに明確な根拠がない(それを作ること自体が目的となっている)
  • ②背景説明がおろそかになっている




会社の方針やルールを定着させるにはなぜそれが存在するのか、それを遵守することによってどうなるのか、という明確な根拠を受け手側が理解することが重要となります。作り手側がこうした認知の働きかけを怠っている場合、ルールを作ったから守ってください、というやり方では組織に浸透しません。





ルールは作って終わり、ではなくそれを浸透させて初めてルールとして機能するものです。そのためにはルールを実践する立場にある部下やそのルールによってもたらされる影響を想像し、その浸透のために働きかけることが大事です。





以下の例は実際にルールが浸透しない、とお悩みの企業においてルール浸透を成功させたケースです。





ルール浸透に成功した企業の例





この企業ではルールを作るチームを入社3〜5年目の社員の中に設けました。その際、「社員が守らないといけないことはなにか?」「実際にプロジェクトを進めるときは何が大事?」といった問題提起を投げかけた上で、社員たちに自らルールを作らせたのです。





自分たちでルールを決めさせることによる一つ目のメリットは〈実情に合ったルールを作ることができる〉ということです。そのため、楽すぎるルールや大変すぎるルールは作れないのです。





こうして作られたルールは幹部や社長によるチェック、フィードバックを経て半年ほどで施行されます。この際、ハンドブックの制作や発表も社員が行います。





社員たちに自らルールを作らせる二つ目の大きなメリットは〈ルールに対する責任感を共有することができる〉という点です。これは先に説明したルールの背景を理解することが大事、という点においても非常に有効です。自分たちの実情にあったルールのため、その後の反発も少ないです。





またルールができると社員にとって一定の判断基準ができるので、いちいち上司に聞かなくても済むようになりお互いに楽になった、という声も上がりました。





受け手側の原因





そしてこうした働きかけや認知にも関わらずルールが浸透しない、守られないというケースでは以下のポイントを見直す必要があります。





・部下と上司の信頼関係、コミュニケーションが築けているかどうか





・上司の日頃の振る舞いや行動





部下と日頃のコミュニケーションをおろそかにすると、信頼関係だけではなく、実情に見合っていないルールが一人歩きしてしまう、といったケースに陥る可能性もあります。





また部下にとって上司は「良いことをしてくれて当たり前である」と想定している存在なので悪いことがあればマイナスのイメージが大きくなるほか、上司がルールを守らなければ信頼関係を築くことはできません。上司の中に「ルールなんて守っても守らなくても一緒だ」と考えている社員がいる場合、そうした雰囲気はさらにその部下に伝染し、ルールは守られません。









新しいルールを定着させるための方法





1.ルールを強制しない





ルールの強制は「めんどくさいからやりたくない」といった社員に対して「守らなかったら怒られる」という強制力を持つとしても、行うべきではありません。





それは本来のルールの意義や部下との信頼関係構築以外にも悪影響を及ぼします。





たとえば、家庭でも家族旅行の行先や日程などを全て父親が決めて「行くぞ」と言っても家族は行く気が起きず、家族の意向や意見を無視している分の反発は必ず出てきますよね。





2.ルールの目的や背景を共有する





必ず「こういった目的・理由でルールをつくることになりました」と伝達する機会を設けましょう。一部の人間が考えて作っただけのルールでは浸透しません。幹部など、なるべく多くの人間が携わって作られたルールは反発も起きにくく、浸透しやすいです。





フォーマットを作って社員に共有していくといった手段も良いでしょう。なかには社内ルールを共有するために経営計画手帳を作成している企業もあります。





3.ルール導入後の取り組みを怠らない





導入期はルールについて意見をしやすい環境を整えることが必要です。





社内掲示板やメーリングリストを活用するなどしてルールの理解を深めるための環境を作りましょう。また、そうした質問については同じように他の社員にとっても疑問となる可能性が高いため、その質問と答えを全員で共有できる体制を作りましょう。





ルールは一方通行に作るだけでは浸透していかないので、ルールを作った後にも定期的に会議でFBをするなど、施行後の取り組みが重要になります。





導入後・ルールが浸透したあとに気をつけたいポイント





チェックやFBを怠らず、必要に応じて調整する





いくら事前に話し合いを行なっていたとしても、ルールが環境に及ぼす影響は運用されるまでわからないものです。導入をしてしばらく経った後にヒアリングやFBを行い、場合によっては改善することも視野に入れましょう。ルールだからといって必ずしも変えてはいけない、というわけではありません。こうした受け手側の声を聞いて修正・改善するというスタンスそのものが、組織にとっていい影響を及ぼします。





明文化すれば忘れず、いつでも見返すことができる





当たり前のことであるとしても改めて方針や規則が細かく明記されることで、社員にとっては「ハンドブックを見れば判断基準で迷わない」という拠り所になります。書かれていないことについては議題に上げ、どこまでルールにするか話し合うのがおすすめです。





弊社、ジョブマネジメントでは営業戦略、理念、ビジョン、社内会議のやり方などルールを記載した社内ハンドブックの作成もお手伝いしています。半年ほどヒアリングして実情に合った組織にとって最適なハンドブックを作っていくだけでなく、四半期ごとに見直すことで、その後の浸透や実践の度合いを測ります。





ルールを明文化することには時間も労力もかかりますが、一度フォーマットを作ってしまえば、足りない部分のルールをブラッシュアップしていくだけですので、長期的な手間と得られる効果を考えればやはりおすすめの施策であると言えます。









まとめ





以上、社内ルールが浸透しない理由について作った側と受け手側のそれぞれの立場における要因、また定着させるための方法や、施工後のポイントについてご説明しました。





ルールは作り手側の一方通行の発信とならないように、受け手側に寄り添い、組織全体でその目的と背景を共有することが重要となります。また施行後も出して終わり、ではなくその後の意見を取り入れる環境づくりやFBを通した改善までを視野に入れましょう。





弊社、ジョブマネジメントは研修や社員教育を行いたいと考えている企業から「リーダーの育成がしたい」「社員の教育をしたい」とご要望を多くいただきますが、その際にまずは採用・教育・評価がセットであることをお伝えします。社員の教育は社内ルールや評価制度・給与体制と連動したものでないと社員のモチベーションは上がらないのです。





会社の社長や幹部は会社を成長させるにはどうすればいいのかを考えますが、社員は会社のことよりも、自分が会社にいて幸せになれるのかを考えるものです。つまり自身が成長してどのように会社に貢献することで給与はどのように変化するのか、といった自身の幸せと会社を紐付けるための明確なルールがあればモチベ―ションになるのです。





このように、弊社では教育の効果を最大限に発揮するためにも、研修を行う前に社内ルールや評価制度の整備をご提案させていただく場合もあります。研修と社内ルールを同時進行に行う、研修のみを行う中で必要に応じて制度やルールの変更に着手する、など企業や状況に併せて対応することも可能ですので、お気軽にご相談ください。





また記事を最後までお読みになった方限定で、1時間のセミナーを無料で開催しています。2022年12月まで受け付けておりますので、組織作りやリーダーの育成にお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。





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