幹部研修のプログラムってどんな内容なの?実施目的なども解説
企業にとって必要不可欠な「人材の育成」。特に近年では部長以上の幹部に対して行われる研修「幹部研修」に注目が集まっています。
とはいえ、幹部研修のプログラムって一体どのような内容なのか気になる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は幹部研修のプログラム内容や実施目的などについて詳しく解説していきます。
1.幹部研修を実施する目的
そもそも、幹部研修を実施する目的とは何なのでしょうか?幹部研修を行うメリットや、社員研修との違いなどについても解説します。
幹部研修をすることのメリットとは
ここでいう幹部とは、部長以上の取締役、役員のこと。幹部が変われば、会社の雰囲気はガラッと変わります。
幹部研修を行ってミドル層の意思を変えていくことで、会社全体がより良い方向に向かっていくでしょう。
社員研修と幹部研修の違い
モチベーション向上やスキルアップを目的とする社員研修とは違い、幹部研修は会社の方向性やミッション・ビジョンを社員に落とし込んでいく役割も含んでいます。
幹部の役割は、
1:業務の遂行
2:仕事の改善(業務の合理化、サービス内容の改善)
3:部下の育成
4:社内ルールの徹底や浸透(決まり事を守らせる、時間を守る)
5:目標管理(会社、部署の目標を達成するために管理する、数字だけではなくプロセスの管理、そしてチェックするなどを部下に徹底する)
主にこの5つ。業務を遂行するのはもちろん、仕事の改善や部下の育成、社内ルールの徹底や浸透、目標管理はそれぞれ幹部に必要な役割です。これらができていないと、社内統制が取れず、従業員にとって働きにくい職場になってしまいます。
多くの幹部が抱えている問題点は、「業務や目標管理はできていても、会社の方針を部下に落とし切れていない」「社員の育成ができていない」といったもの。
社内環境を整え、より業績を伸ばしていくためには、会社のコアバリュー・コアパーパスをどこまで部下に落とせるかが重要です。しっかり成長している会社は、ビジョンや目的・使命を明確に部下まで落とし込めています。
幹部研修に参加する幹部たちは、スキルや経験も豊富なベテランだからこそ、自分のやり方や固定概念などが固まってしまっているケースが多々見受けられます。そういう状態になっていると、「新しい考えを吸収したくない」という考えに陥りがち。
頭を柔軟にし、新たな知識や考えを素直に受け入れられるような意識を研修で身に着けていくことが重要です。
2.幹部、リーダーに必要なこと
それでは、幹部やリーダーに必要なものとは何なのでしょうか?
リーダーシップ
まず、第一に必要なのは「リーダーシップ」です。会社の中で最もリーダーシップを発揮する必要があるのは、経営者や幹部・管理職。しかし、本来リーダーシップとはアルバイトやパート含め働く人材すべてが対象です。
実は、リーダーとリーダーシップは意味合いが異なります。リーダーは「役職」なのに対し、リーダーシップとは「周りを導ける能力を持つこと」。リーダーシップの「シップ」は、船の先頭に経って周りを導く方法を指します。
つまり、周りを導く行動を起こすことがリーダーシップであり、リーダー=リーダーシップではありません。
とはいえ、リーダーシップがある=「周囲をグイグイ引っ張って行けるような押しの強い人」ではありません。今の時代や価値観に合った新しいリーダーシップ像を学んでいく必要があるでしょう。
マネジメント力
羊飼いがもっている棒(マネッジ)が、マネジメントの語源。マネジメントとは、「統率すること」という意味があります。
もともとマネジメントとは性悪説のもとで成り立っており、「人は自由にしていたら怠ける」、「ずるをする」という考えのもと成り立っています。だからこそ、マネジメントを通して人々の方向性を見出してあげることが必要なのです。
企業においてもマネジメントは非常に重要。これを怠っていると社員がどこまでできているのか、どのように成長してきているのかなどが、わからなくなってしまいます。
人材育成の力
リーダーシップとマネジメントを学んで実践出来たら、人材育成もできる人材になっているはず。
人に動いてほしければ、まず自分を律することが重要です。幹部になればなるほど、驕るのではなく、自分を律してまずは自身からマネジメントしていく必要があるでしょう。
とはいえ、自分を律するのは簡単ではありません。大切なのは、「目標を持っていて、人のために目標を達成していこうと思えているかどうか」です。この考えができている人であれば、驕らずに自分を律していけます。
このようなスキルや考え方の幹部が生き生きと働き、マネジメント能力やリーダーシップを発揮することで、部下に良い影響を与え、会社全体の士気を高めていくことが期待できるでしょう。
3.幹部の育成における課題
幹部の育成には、どのような課題があるのでしょうか?
まず挙げられるのは、「社長が下(幹部)の人たちにビジョン・ミッションなど共有をしようとしない」というもの。どんな業界・職種においても、ミッションやビジョンをもたない企業は成長しません。
すべての社員が「将来どうなりたいですか」「なんのためにこの仕事をしてますか」と尋ねられたときに、即答できるようにしておく必要があります。
そのためには、まずは幹部から、「5年後に会社をどうして行きたいか」を考えていく必要があるでしょう。しかし、ベテランになってくればなるほど、ビジョンを語ったり、共有したりするのは難しいもの。
こういったコミュニケーションが不足してしまっていることで、ビジョンが定まらず、従業員にも理想や今後の展開を示せていない状況に陥ってしまうのです。
ここで、一つ「ディズニー」の例を挙げましょう。
7つのディズニーをつくりたいとウォルトディズニーが言っていましたが、開園直前に彼は亡くなってしまいました。しかし、ウォルトディズニーの死去後に残りの6つは無事に開園を迎えます。彼の死後も、幹部の人たちが彼の描いていた理想のテーマパークを作り上げていたのです。
幹部の人たちが、彼無くしてディズニーを作り上げられたのは、ウォルトディズニーが頭の中でどんなキャストがいて、どんなキャラクターがいるのか、さらには、来てくれたお客様の笑顔までもがイメージできていたから。その細やかなイメージやビジョンをきちんと幹部たちに伝えられていたからこそ、素晴らしいテーマパークは完成できたのです。
また、「新たに新社屋をつくるときに、できあがる予定の模型を入口に置く」という取り組みもあります。これにより社員は、どんな場所で働くのかを具体的にイメージできます。
ビジョンやミッションをきちんと共有することで、社員一人一人が生き生きと働き、同じ方向を向いて生産性の高い仕事を続けていけるのです。
4.幹部研修のプログラムについて
最後に、弊社が行っている幹部研修のプログラムについて詳しく紹介していきます。
研修に参加する幹部たちでも、会社の理念やミッション、事業計画を言えない方は意外に多いもの。研修では、なぜわかっていないのか、どうしてわからないのかを突き詰めていきます。
【研修の目的】
・理念、ビジョン、経営戦略の理解と実践
・マネジメントに求められる役割の認識をする
・メンバーの個性を認め、能力を開発し、 意欲を高めさせる
・目標達成への道筋を立てさせる
・コミュニケーションの量、質を高める
【研修で期待できる効果】
・次世代リーダーを育成することを実践する
・責任と役割が明確になる
・理念とビジョン浸透に向けて実践するようになる
・リーダーシップとマネジメントの区分けが出来る様になる
・幹部としての決意と覚悟が生まれる
幹部の中には、「○○が悪い」といったように、他者へ悪い矢印を向ける人がいますが、それを良い矢印に変えられていないのは他でもない自分です。誰かのせいにするのではなく、「すべて自分にも問題があるのだ」という意識を持つことが何より大切。こういった考えにいきつくには、自分との対話が必要不可欠です。
弊社の幹部研修では、自分との対話を重要視しているからこそ、グループではなく1対1で行っています。ベテランだからと頭を固くせず、柔軟なマインドで新しい知識や意見を受け入れ、自分を見つめ直す良いきっかけにしていきましょう。
私たちが行っている幹部研修は、2泊3日のコースが一般的です。圧倒的な経験とデータ、豊富な実績のある弊社だからこそできる研修内容で、自身・そして会社を見つめ直しませんか。
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